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M&A Contract Seminar Fund (1)

ファンドに関する基本理解

· 逆引MA書式

今回は、『事業担当者のための逆引きビジネス法務ハンドブック M&A契約書式編』未収録の論点、「ファンドに関する法務」を解説します。

【1】ファンドとは

  • ファンドとは、投資家から資金を集め、その資金を運用し、その収益を投資家に分配する活動を行うもの。
    • 投資ファンド:投資家から資金を集め、その資金を元手に投資活動を行い、その投資による収益(インカム・ゲイン/キャピタル・ゲイン)を投資家に分配する。
  • ファンドには、投資された資金を運用する者(GPGeneral Partner資金を投資する者(LPLimited Partnerが存在する。
  • ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF:SoftBank Vision Fund)

出典:https://cdn.group.softbank/corp/set/data/irinfo/presentations/analyst/pdf/2017/investor_20180209_02.pdf

【2】GP及びLPの経済性

  • LPの収益源
    • 配当
    • 残余財産の分配(ファンド満期における残余財産の分配)
  • GPの収益源
    • 管理報酬:投資活動に対する報酬
      • [コミットメント金額の/実投資金額の][2]%
    • 成功報酬/Carried Interest
      • リターン(利益)の[20]%
        • 例)ある投資先に1億円投資し、2年後に3億円で売却した場合、リターンは2億円。
      • LP投資家を保護する仕組み
        • クローバック(clawback)条項
          • クローバック条項とは、ファンドが最終的に利益を上げることができなかった場合、GPは期中で受け取った成功報酬を返すことを約束する条項のことである。
          • 例)投資先Aに1億円投資し、その後、投資先Bに3億円投資した。投資先Aを3億円で売却し、GPに成功報酬を支払った後、投資先Bを2億円で売却した。
        • ハードル・レート(Hurdle Rate)/優先分配(Preferred Return)
          • ハードル・レートとは、GPの成功報酬が、投資家の投資金額の「100+α」%を超えて、初めて発生する場合のαのことである。

【3】ヴィークル

  • 法人か組合か
    • 法人(Corporation):ルールが複雑で、かつ、税務メリット(パス・スルー課税)なし。
    • 組合(Partnership):ルールが単純で、かつ、税務メリット(パス・スルー課税)あり。
  • パス・スルー課税
    • パス・スルー課税とは、事業体において発生した利益・損失が事業体を通過(パス・スルー)して直接構成員に帰属するものとして課税を行う方式。
      • 利益のみならず、損失についてもパス・スルーされる。したがって、組合に生じた損失は、組合員たる投資に帰属することになるので、投資家単独で利益が出ている場合には、課税所得の圧縮が可能となる。
  • 3つの組合-任意組合、匿名組合、投資事業有限責任組合-

【4】参考文献

  • 経済産業省「投資事業有限責任組合契約( 例) 及びその解説」2018年3月
    (http://www.meti.go.jp/press/2018/04/20180402006/20180402006-2.pdf)
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